ランドセルは結局どれがいいの？それぞれの違い・比較ポイントと選び方

「ランドセルは結局どれがいいの？」という保護者の悩みは絶えません。軽さ、素材、耐久性、保証制度、デザインなど、重視するポイントも家庭によってさまざまです。

①選び方の５大比較ポイントとは？

まずはランドセル選びに欠かせない５つの基本軸を整理します。

比較ポイント	意識すべき内容	保護者の注目点
素材	人工皮革・牛革・コードバンの特徴	軽さ・耐久・風合い
重量・サイズ	重さ・A4フラット対応・マチ幅	教科書収納・通学の負担
背負い心地	肩ベルト・背カン・背当て構造	長時間の通学への配慮
デザイン・カラー	色数・刺繍・装飾	日々のモチベーション維持
耐久性・保証	素材強度・保証範囲・修理制度	６年間安心して使えるか

以降の各パートでこれらを深く掘り下げていきます。

②素材ごとの特性と最新傾向

人工皮革（クラリーノ等）

• 軽量で撥水性に優れ、カラー展開が豊富
• 重さは概ね約1,000～1,300g内で、耐久性も年々向上
• 最新モデルでは重量と強度のバランスが工夫されている

実際、「軽量重視なら人工皮革が無難」との評価が多数見られます 。

牛革

• 風合いが豊かで本格的な質感
• 平均重量は1,300～1,400g前後でやや重めだが、設計工夫で体感軽減あり
• 水濡れに注意が必要だが、撥水加工付きも増加傾向

コードバン（馬革）

• 高級感と耐久性に優れ、重さは約1,400～1,500g
• 価格は高め＆完売リスク高い
• 希少性や素材の良さ重視の家庭に選ばれています

③軽さを見る：重量 vs 体感

最新ランキングを見ると、人工皮革軽量モデルは1,000～1,300g以下が幅をきかせています。

重さの目安

• 人工皮革：1,000～1,300g
• 牛革：1,300～1,400g
• コードバン：1,400～1,500g

体感軽さの工夫

• 左右可動の背カンで歩行や姿勢に合わせて自然に馴染む
• 肩ベルト・背当ての厚みや通気性設計で負担を分散
• 緻密な背面設計で、重量以上に軽く感じる構造に

たとえば「立ち上がり背カン」やクッション性の高い背当ては、体感重さを軽く感じられる設計として注目されています。

④最軽量モデル紹介（人工皮革）

• マカロン：約1,180g
  軽量人工皮革で可愛らしさ重視の設計
• ドゥ・アンジェール：約1,180g
  パステル系カラーと刺繍で個性を表現
• スゴ軽エアー（セイバン）：約990g
  天使のはね構造で軽さと背負いやすさを両立
• グランコンパクト（ふわりぃ）：約980g
  大容量・軽量タイプ

これらは1,200g以下モデルとして、軽さ重視派に人気です。

⑤超軽量モデルの注意点

「できるだけ軽い」のは魅力ですが、素材や芯材の強度が損なわれていないか注意が必要です。池田屋の「防水クラリーノスーパーライト」は810gと非常に軽量ながら、防水性や構造強度を維持する工夫が施されています 。

数字だけで判断せず、実際に背負った感触や強度も確認することが大切です。

⑥耐久性と保証制度の比較

6年間安心して使うためには、素材の強度だけでなく、保証制度の内容も重要です。

保証制度の目安

• 多くのメーカーや工房は「6年間無料修理保証」を設定
• 壊れた原因や保証範囲（不注意含む）で対応差異あり
• 萬勇鞄・池田屋・カザマなどは無条件修理・代替貸出ありという制度がある

主な保証内容比較

ブランド	保証期間	保証範囲	代替貸出
萬勇鞄	6年間	通常使用の破損	あり
池田屋	6年間	故意・不注意でも無条件修理	あり
カザマ	6年間	金具・ベルト損傷等対応	要確認

購入後の注意点

• 保証書紛失しても購入履歴があれば対応可能
• 無償対象は「使えなくなる破損」が基本。汚れ・傷は有償の場合あり
• 長期修理となる場合、貸出対応が充実しているか確認を

保証制度はブランドごとに違いがあり、購入前に内容をしっかり確認することが安心につながります。

⑦背負いやすさと構造の工夫

肩ベルトの形状と構造

最近のランドセルは、子どもの肩や背中にフィットする立体構造を採用しているものが増えています。特に「立ち上がり肩ベルト」は、ランドセル本体を背中に近づける設計で、重さの感じ方を軽減する効果が期待されています。

背カンの可動性

左右に動く可動式の背カンは、子どもの動きに合わせてランドセルが自然とフィットしやすく、背負いやすさを高めます。これにより、体格差に対応しやすい設計が可能になります。

背当ての通気性

汗をかきやすい背中部分には、通気性の良いクッション素材を採用したモデルが増えています。立体的なクッション構造で蒸れを軽減し、快適に使用できるよう工夫されています。

⑧カラー・デザインのトレンドと選び方

人気カラーの傾向

• 男の子：ブラック・ネイビー・グレー・カーキなど落ち着いた色が主流
• 女の子：ラベンダー・ミントグリーン・ピンクベージュなどが人気

2025年度モデルでは、くすみカラーやニュアンスカラーが支持を集めており、子どもらしさと落ち着いた印象の両立がポイントとなっています。

刺繍・装飾の有無

装飾や刺繍は、控えめなものから華やかなものまでさまざま。子どもの好みも考慮しつつ、6年間飽きずに使えるかという視点も大切です。なお、過度に装飾されたモデルは高学年で好みが変わることもあるため、将来も見据えて選ぶとよいでしょう。

選び方のバランス

カラー・装飾は「子どもの希望 × 保護者の視点」でバランスをとるのがポイントです。子どもが自分で選んだランドセルは、より大切に扱いやすいという声もあります。